蔵書

福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

宮沢賢治 「風の又三郎」

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

この有名な書き出しは皆さんもご存知でしょう。宮沢賢治の作品の中で「銀河鉄道の夜」と並んで最も評価されるのがこの「風の又三郎」です。えしぇ蔵は毎年9月1日になるとこの作品を必ず読みます。この作品のストーリーが9月1日に始まるからなんですが、自分なりにこの作品を読むことで夏が終わって秋が始まるけじめとしています。基本的に同じ作品を何度も繰り返し読むことはあまりしないのですが、この作品だけはもう何回読んだか覚えてないほど読みました。そして読むたびに子どもの頃、胸のうちにあった純粋さが戻ってくるような気がします。何度読んでも飽きない作品です。9月1日の風の強い日に転校してきた不思議な少年は、周りの少年たちに「風の又三郎ではないか?」という疑惑を抱かせたまま、不思議な魅力をもって少年たちを魅了します。そして楽しい思い出をいくつも作りますが、ある風の強い日に突如彼は友達に別れも告げずに去っていきます。その少年が持つなんともミステリアスな雰囲気が興味をそそります。大人も子どもも惹きつける夢のある作品です。この作品は宮沢賢治の死の翌年に発表されました。彼の童話は読み手の年齢を選びませんし、全てを明確にしない不可思議さをうまく現実と絡みあわせることによって、無限大に広がる”夢”を描かせてくれます。読み手の心を豊かにする、いわば心の財産となり得る作品ばかりです。大人も子どもも魅了する彼の童話はまさに日本人の宝です。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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