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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

室生犀星 「抒情小曲集」

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

この名文、知らない人は少ないでしょう。日本人として誇りに思うべき日本文学史上の傑作だと思います。暗誦すべき名作の一つだと思います。この作品は室生犀星の詩集「抒情小曲集」の中にある、「小景異情-その二」という作品です。この作品をはじめ、「抒情小曲集」には室生犀星の心を写しとった美しい詩がたくさん入っています。それにしてもなんと美しい詩を書く人でしょうか。その繊細な詩の一つ一つは本当に心の底までじーんとしみてくるものがあります。何度も読み返して涙がじわっと浮かんできます。室生犀星の生い立ちは苦労の連続で、不幸という不幸を味わいつくしています。その中で人の優しさを知り、他人の心の痛みがわかるようになったからこそ、こういう美しい詩を生み出せるのではないかとえしぇ蔵なりに理解しています。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

コメント

叙情?抒情?

室生犀星の第2詩集は、一般的には「抒情小曲集」と表記されます。これは大正7年9月10日に出版された初版、大正12年7月1日に出版された新版、昭和9年12月5日に出版された別版が「抒情」の字を使っており、昭和26年12月15日に三笠書房より出版されたものが唯一「叙情」の字を使っているためです。両方とも感情を表現することを意味しています。

Re: 叙情?抒情?

ご指摘ありがとうございます。変換ミスでした。失礼しました。

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