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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」

皆さんご存知の名作ですね。宮沢賢治の残した童話というのは年齢に関係なく楽しむことができます。それに童話といえど文学的価値が非常に高いので、専門家の間で繰り返し研究される材料となっています。もともと未定稿だった作品ですから謎が多く、宮沢賢治独自の造語や表現などもあるのでそういった人たちの興味をそそるというのもわかります。詳しく分析していくときりがないですが、実は今現在、本屋さんで売っている「銀河鉄道の夜」は第4次稿になります。実はそれまでに3パターンのストーリーが存在したということになります。特に第3次稿などは全く違う結末となっています。何度も考えなおされ書き直されて、苦心の末に完成されたということがわかります。そして一見して夢の広がる童話という印象を受けますが、実は随所に様々な暗示が埋め込まれています。特に注意して頂きたいのが、銀河鉄道に乗る前と後の情景描写の違いです。乗る前は全体的に暗いイメージがあり、”死”を暗示しています。銀河鉄道の夢から覚めた後は一転して明るくなり、”喜び”や”生”や”新しさ”などを暗示しています。他にも哲学的な暗示はたくさんあるそうですがえしぇ蔵研究不足で詳しくはわかりません。研究本もたくさん出ているので参考にされるといいと思います。いろんな魅力を含んだ作品なので何度も何度も読んでしまいます。そして読むたびに発見があります。物語の中の世界はまるで子どもの目で見たように無邪気な雰囲気に満たされていて、それは誰でも昔の日々を恋い慕う人には懐かしいものに感じられます。銀河鉄道での旅のシーンのなんと美しく、夢あふれていることでしょう!宮沢賢治の心の清らかさのなせる業でしょうね。日本の童話の最高傑作と言ってもいいかもしれません。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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