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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

池波正太郎 「真田太平記」

池波正太郎の作品の特徴はなんといっても「文句なしに面白い」ということです。エンターテイメント性が豊かで、読み手の心理を完全にとらえて喜ばせたり、悲しませたり、ハラハラさせたり、爽快にさせたりします。彼の手のひらの上でコロコロと転がされているかのようです。どういう展開なら読み手が楽しめるのか、どういう筋書きなら喜んでもらえるのか?そのへんの奥義を知り尽くした上で余裕をもって書いているという印象を受けます。揺らぎのない大きな力を感じます。一体どんな経験が彼をそこまでにしたのでしょうか?若い頃から歌舞伎や演劇が好きだったことが高じて、彼は劇作家として歩み始めます。その後、師匠である長谷川伸のすすめもあって小説へと移行していくわけですが、彼の劇作家としての経験が、「面白いものを書く」ということの奥義を体得させたのではないかと思います。お客さんを喜ばせるというのが、読者を喜ばせるということに変わっていったのではないかと勝手に推測しています。そんな彼の作品の魅力を楽しむにはあまりに多くの作品があってどれを紹介していいか迷いますが、是非これだけは外して欲しくないと思うのがこの「真田太平記」です。新潮社から出ているのは全12巻でちょっと長いですが、それを全く感じさせないほど夢中になれるのは間違いありません。大きな権力に屈しない小さな真田家の男たちの生き様は痛快そのものです。これを読めばきっとあなたも真田家のファンになります。「文句なしに面白い」池波正太郎の世界をとくとお楽しみ下さい。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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