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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

岡本かの子 「老妓抄」

ご存知でしょうか?岡本かの子。あの天才画家岡本太郎のお母さんです。どうも芸術の分野においては才能の遺伝というのは有り得るのではないかとよく思います。幸田露伴の血筋は4代にわたって文学に携わってますからね。親子で有名な作家というパターンは非常にたくさんあります。岡本かの子の場合は子どもは画家ですけど、兄も文学に関係しておりもともと兄の交友関係から谷崎潤一郎らの文人たちとの交流が始まり、徐々に文学の世界に足を踏み入れていくきっかけとなりました。そんな彼女の残した作品はどれも甲乙つけ難い傑作ばかりです。彼女の作品ならどれもハズレなしと断言してもいいほどです。その中でもこの「老妓抄」は抜群の出来で、非常に高い評価を得ています。「文学史上、一二を争う短編小説の傑作」とまで言われています。川端康成も絶賛しています。少しでも彼女の文章を読めばわかりますが、その計り知れない才能が文面からにじみ出てくるようで、まさに圧倒される印象を受けます。彼女はそんな自分の非凡さを自覚しており、多少ナルシスト的な面もありましてそれを快く思わない人もあったりするので、彼女の才能の評価が正当になされているかは少し疑問です。本来ならもっともっと絶賛されるべきではないかと個人的には思っています。老いた芸者が若い男のパトロンになって経済的な援助をしてあげるにも関らず、男は期待に背くことばかりする・・・というストーリーで、この二人の関係は一体何なの?どうなるの?と思わせる微妙な綾がなんとも深いものを感じさせます。多くの人をうならせた傑作ですので是非、ご一読を。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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