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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

永井路子 「恋のうき世」

高校生の頃、古文の時間に「今昔物語」を習った人は多いと思います。あの「今は昔・・・」で始まるやつですね。あれは古文の読解の難しさは別として、ストーリーとしてはえしぇ蔵は結構面白く感じましたが皆さんはいかがでしたか?笑えたり、怖かったり、ちょっと色気もあったりして、いわゆる人間のありのままを描いたエンターテイメントでした。なんと1000以上の話が集められているそうで、日本最高の説話文学と言われています。その中のいくつかをヒントにして永井路子流に創作した作品群がこの「恋のうき世」です。他の作品もそうですが、永井路子は読みやすく書いてくれるのが特徴です。この作品も題材は中世ですが難しい表現は少なく、ユーモアたっぷりに書いてありますのでストレスなく読み進むことができます。えしぇ蔵は一日で読んでしまいました。七つの話がおさめてありますがどれも面白く、お色気もたっぷりでエンターテイメント性にあふれた読物です。これを読んでつくづく思いましたけど、人間ってのは今も昔も愚かでユーモラスな生き物であって、その本質は1000年という時間を経ても基本的には変わらないものなのかもしれませんね。永井路子も作品の冒頭の「はじめに」の中で、「今は昔」ではなく、「今も昔も」という感じで読んで欲しいと書いています。この作品のサブタイトルの「新今昔物語」の”今昔”とはつまりそういうことを意味しているわけですね。とにかく楽しめますから気軽に読んでみて下さい。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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