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福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

北原白秋 「思ひ出」

福岡県柳川市の誇りとする詩人北原白秋の詩の素晴らしさはどういう言葉をもって解説したところで表現しきれないと思いますのでまずは一部をご紹介。
「思ひ出は首すぢの赤い螢の
 午後(ひるすぎ)のおぼつかない触覚(てざわり)のやうに、
 ふうわりと青みを帯びた
 光とも見えぬ光?」
これは序詞のはじめの部分です。えしぇ蔵がどうこう説明するよりこの一部分を読むだけでも何かとても心にしみるものを感じませんか?この詩集を一度読んだだけでも感動は計り知れないですが、まだその奥になにか込められた思いがありそうな気がして繰り返し読みたくなります。読めば読むほど奥に入っていけるような気がします。そして気付いた時にはすっかり北原白秋ワールドにはまっていて、あぁなるほどだから彼は偉大なる詩人と言われるのかと実感するのだろうと思います。詩を作りたいという人にはなおさら多くのものが感じられることでしょう。詩とはこういうことか、こういう表現方法もあるのかと学ぶべき部分は多いはずです。この詩集には自分が育った柳川での思い出を彼の感性でもって自由に表現したものが集められています。思い出が感性によって芸術となっていると表現したほうがいいかもしれません。もし自分にも優れた感性があれば、過去の記憶を芸術にできるのにと羨ましく思います。この世に星の数ほどもある詩集の中でも、えしぇ蔵にとって常に手元に置いておきたい詩集は、室生犀星、宮沢賢治、北原白秋ですが、誰しもそういう詩集が一つはあるのではないかと思います。もしまだそれを見つけていないのであれば、是非この「思ひ出」も候補の一つに入れて下さい。作者の感性と読者の感性のマッチングによって詩の好き嫌いは大きく分かれるものだと思いますが、この詩集に抵抗を覚える人は少ないのではないかと思います。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

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