蔵書

福岡ESEグルメのえしぇ蔵による、日本文学の書評ブログ・・・もどきの読書感想文ブログです。

山本謙一 「花鳥の夢」

山本謙一の作品は初めて読んだ「利休にたずねよ」で魅了されて以来、かなり読みました。本屋に行った時にはまず「や」のところに行って、読んでないものがないかチェックするのが癖になってるぐらいです。この人の作品は時代を動かした英雄たちに絡ませて、同じ時代を生きた異なる分野の人を描いているものが多いです。この作品の主人公は安土桃山時代の狩野派の絵師として永遠に名を残したご存じ狩野永徳です。「洛中洛外図屏風」や「檜図屏風」などで有名です。そしていずれも残っていませんが、安土城の障壁画、大阪城の障壁画、聚楽第の障壁画も描いています。当時の代表的な建築物を飾る絵を全て任されたことからも、当時の狩野派の勢いと狩野永徳の実力を知ることができます。生涯をかけて絵の道を究めつくそうとした永徳の人生ですが、描く楽しさから始まったものが、いつしか描く苦しみとなり、大好きだった絵は永徳の健康を蝕むほどになっていきます。そんな彼の前に現れたライバルの長谷川等伯は楽しみながら絵を描き、永徳に衝撃を与えるほどの作品を仕上げます。自分にないものを持つ等伯への対抗心にも苦しめられますが、必死にそこから新たなものを学ぼうとします。まさに壮絶な絵師の一生です。細かいところでは襖や屏風に絵を描いていく手法が説明されているので、技術的な意味でも興味深いものがあります。いつの時代にも芸術に命をかける人はいますが、その生き様はいづれも壮絶なもので、命の力というものを教わるような気がします。えしぇ蔵はこれを読んで、現存する永徳の絵を直にこの目で見たくなりましたが、きっと皆さんも読まれたら美術館に足を運ばれることでしょう。芸術への導きにもなるので、こういった作品は是非多くの人に読んで頂きたい思います。

テーマ:感想 - ジャンル:小説・文学

佐多稲子 「キャラメル工場から」

もしかすると人はそれぞれ生きている間になすべきこと、つくべき職業というものが用意されているのかもしれないと思うことが時々あります。たとえそのことに気付かずに別の道を歩んでいても、ふとしたきっかけで本来歩むべき道を知り、その方向へ進んでいくと泉のように才能が湧き出てたくさんの素晴しい結果を残すということはよくあるようです。一方で早くから一つの道を決めて長年努力してもなかなか開花しない人がいることも確かです。そうなるとやはり神様が見えないレールを用意している気がしないでもないですね。佐多稲子は東京のカフェーで働く、ごくありふれた貧しい女性でした。ところがそのカフェーを同人雑誌「驢馬」のメンバーである中野重治や堀辰雄らがよく利用したことから運命が一転します。彼らと知り合ったことで文学の世界への扉は開かれます。そして自分がかつてキャラメル工場につとめていた頃のことを題材にこの作品を書き、プロレタリア文学の作家として認められます。こういうふうに書くとこの作品が勇ましく労働者のために戦う作品のように思われるかもしれませんが、そうではなく貧しい女工が経営者に酷使される世界を悲しく描いています。体験をもとにしていますから情景が非常にリアルに浮かびます。作品から伝わる悲しさが一つの訴えとなっているので、そういう意味でいうとまさにプロレタリア文学です。激しい憤りを底に秘めつつ、静かに戦い静かに訴えているという印象を受けます。佐多稲子は早くから文学を生きる道として勉強してきたわけではないのに非常に素晴らしい文章を書く人です。これこそまさに彼女が書くために生まれてきたのではないかと思われる一つの理由です。労働者のために書いて戦えと神様が彼女に才能を授けたのではないでしょうか?その使命を彼女は見事に果たし、文学史にしっかりと名を残して逝きました。つらいことも多かったでしょうが、才能を無駄にしなかった人生を過せて彼女は幸せだったと言えるのではないでしょうか。

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原民喜 「夏の花」

悲しい運命を背負った作家は結構います。作家というものが本来悲しい運命を背負うべき存在なのかと思いたくなるほどです。原民喜もその一人で、その人生はまさに涙なしでは語れません。原民喜とくればすぐに連想するのは「原爆」です。彼は広島で被爆しました。そのことだけでも大きすぎる悲劇ですが、実はそれ以前からすでに悲しみを背負っていました。愛する奥さんが病に倒れ、数年の看病もむなしく先立たれてしまいます。彼は奥さんが死んだら一年後に自分も死のうと考えていました。そしてそれまでに奥さんとの思い出を一冊の詩集に書き残すつもりでした。ところがもうすぐ一年が経過というその時、奥さんのお墓参りをした翌々日に原爆が投下されます。幸い生き残った彼はこの世の地獄を目の当たりにします。そしてその悲惨な現実を作品にし後世に残すことを自分の新たな使命と考え、さらに数年生き延びる決意をします。そして生まれた作品の一つがこの「夏の花」です。奥さんの墓参りのシーンから始まり、原爆投下の瞬間、投下直後の広島の様子などが残酷なまでに克明に記録されています。「水をください」という声、「たすけてください」という声、彼の周囲は死で囲まれていました。いたるところに醜い死体と建物の残骸、人命も文化もわずかな価値さえ与えられず、簡単に奪われていきます。彼は逐次メモをとっていたので作品のリアリティが強烈で、それを洗練された文章で表現してあるので文学作品としても非常に水準の高いものとなっています。彼は原爆の悲劇を書き残したことで使命を終えたと考えたのか、1951年に鉄道自殺をします。悲しく短い人生でしたが、その作品は後世の人間に永遠に平和の尊さを訴え続けることでしょう。

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島尾敏雄 「夢の中の日常」

島尾敏雄の作品といえば大よそ3つのパターンに分けられます。一つは実体験をもとにしたリアルな戦争体験記です。「出孤島記」「出発は遂に訪れず」「その夏の今は」の三部作などが有名です。二つ目は名作「死の棘」に代表されるような家庭内の悲劇を描いたものです(ちなみにこの「死の棘」は1990年に小栗康平監督によって映画化され、カンヌ国際映画祭審査員グランプリを受賞しています)。そして三つ目はここで紹介する作品のような、”超現実的”な世界を描いた作品です。どんな世界?と思われるでしょうが、要するに自分の見た夢を文章で再現したもの、あるいはそれを元にして広がっていった世界を描いたもの、という感じでしょうか。そのことを知っていて読むのと知らないで読むのとでは作品の受け止め方が変わってきますのでご注意下さい。知らないで読んでいると途中で何が何やらわからなくなってしまいます。あくまで夢の世界ですから何でもありなわけでして、その摩訶不思議な世界に入り込んで遊んでしまいましょうよというものですからそのへんご理解下さい。それにしても創作の部分が多少混じっているとは思うのですが、よくここまでリアルに夢を覚えていられるもんだなと感心します。この作品を読んで、自分でもちょっと真似してみようと見た夢を翌朝思い出そうとしましたが、なかなかできるものじゃないです。夢を見ている時はいろんなことが展開していくのに、目が覚めるとどんどん忘れていきます。この作品の醸し出す、一見リアルに見えるのに幻想的で不思議な世界は結構はまる人も多いと思います。こういった幻想的な作品といえばダンテの「神曲」、カフカの「城」、埴谷雄高の「死霊」などが上げられますが、これらのものに共通することは、いろいろ難しく考えずに感性で読んでいけばより楽しめるということです。だからテーマは?ストーリーは?構成は?など余計なことは考えずに、柔らかい布団の寝心地を味わうように無心で楽しんでみて下さい。

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夏目漱石 「我輩は猫である」

言わずと知れた日本の近代文学の最大の貢献者夏目漱石のデビュー作であり代表作です。夏目漱石が文学の世界に入ったきっかけは小説ではなく俳句でした。大学時代に出会った正岡子規の影響で俳句を始めます。しかし文学を本業とするのはかなり後のことで、教職についたり留学したりして人生経験を積みます。夏目漱石の人生を研究するにおいて必ず大きなポイントとなることは、彼が若い頃から神経衰弱気味であったことです。肉親との死別や自らの病気(肺結核)の経験、失恋などが原因であると言われていますが、かなり重症だったようです。そんな彼を見かねた友人の高浜虚子が「ホトトギス」に小説を発表してみないかと勧めます。そうして書かれたのがこの名作というわけです。当初は一回読みきりということでしたが、非常に好評だったので続編が書かれていき、結構なボリュームの長編となりました。この経験が彼を文学の道に歩ませることになり、新たな人生を発見させることになります。いわば高浜虚子は一人の天才を世に送り出した大変な貢献者ということになります。この作品はなんといっても読む人を選ばないユーモアによって孤高の存在となり得ました。江戸時代にもユーモラスな文学はありましたが、明治以降においてここまで本格的にユーモアを支柱にした文学はこれが最初ではないでしょうか?猫の目から冷静に観察した人間の滑稽な社会を皮肉を交えて描くというアイディアは当時としてはとても斬新で、世代はおろか時代までも超越して人を楽しませるものとして名作の名を恣にしています。文体こそ明治の香りが残っており多少読みにくい箇所はあるでしょうが、なにしろ笑えますのであまり気にはならないでしょう。ゆっくり時間をかけて楽しんで下さい。なにせ日本文学史の輝ける金字塔ですから。

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藤原伊織 「テロリストのパラソル」

名を残した作家は優れた文学的才能を持っている反動なのか、人間的に規格外と判断せざるを得ないほど個性が際立った豪快な人が多いです。藤原伊織もそうです。無類のギャンブル好きだったそうで、負けがかさんで大変な借金を抱え、とうとう命の危険にさらされる状況にまで追い込まれた時に、その借金を返済するために賞金が1,000万円だった江戸川乱歩賞にこの作品で応募し、見事に受賞して難を逃れたという凄まじいエピソードを持っています。しかも!この作品はさらに直木三十五賞まで受賞しました。同じ作品がこの2つの賞を受賞したというのは前代未聞の快挙です。特に驚くのは江戸川乱歩賞に応募する際には受賞する自信があったということです。どれだけの天才かと思いますよね。この作品以前にもすばる文学賞などを受賞しており、才能に満ち溢れていました。自分で自分の才能を信じてたんでしょうね。この作品の凄さはほんの20ページほど読めばすぐにわかります。20ページでは止まりませんから。とにかく面白いです。無駄がなく早いテンポで読者をぐいぐい引っ張っていきます。そつのない全体の構成とハードボイルドな雰囲気、予想を裏切る巧みな展開、わかりやすい描写、そして何より登場人物一人一人の際だった個性、何をとっても完璧に仕上がっています。発表の場を待っていた才能が一気に飛び出してくると、こういうものが出来上がるのかもしれません。小説を書くために生まれてきたような人ですが、惜しいかな59歳で亡くなっています。作品も多くないです。それが何より残念です。流星のように駆け抜けた才能が残した名作を是非読んでみて下さい。

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森村誠一 「野性の証明」

1978年に公開された映画の原作です。高倉健が主演し薬師丸ひろ子がデビューした作品で興行的にも大成功したのでご存知の方がほとんどではないかと思います。当時は角川書店が小説を次々に映画化して果敢に攻めていた時代で、「人間の証明」もそうですがこの作品も映画化することを前提に角川春樹が森村誠一に依頼したものだそうです(ちなみに「青春の証明」という作品もあります。この3つは「証明三部作」と言われています)。映画化が前提ですからエンターテイメント性に富んでいるのは言うまでもありません。導入部分からいきなり読者を作品の世界に引きずり込みます。展開のテンポも速く、途中で読むのをやめにくい作品ですので、面白さという点は申し分ありません。複雑な伏線の配置も最後にはきっちりと結ばれて構成的にも完璧といっていい仕上がりです。物語は山奥にある貧しい村の情景から始まります。のどかな風景を連想させますが、それが一気に村人全員が虐殺されるという大事件へと続きます。その後、ただ一人生き残った少女を引き取って育てている男が主人公として話は進みます。虐殺事件を追う刑事、街を牛耳る悪徳企業、それと癒着した街の警察、勝手放題の暴走族。それらに囲まれながら、街を冒す悪事の全貌をさぐるために主人公は孤軍奮闘します。そして最後の場面ではおそらくほとんど誰も予想しなかったであろうような結末が待っています。あれにはえしぇ蔵も非常に驚きました。あまりに衝撃的で、実は夢オチなのではないかと疑ったくらいです。ところでここで注意して頂きたいことがあります。この結末はいわゆる映画のラストシーンとは全く異なります。それ以外にも映画化が前提であったはずなのに原作とは異なる部分がかなりありますので、むしろ別のものと考えて読まれた方がいいと思います。えしぇ蔵は断然原作の方がお勧めです。一気読みしてしまう可能性もありますので時間がたっぷりある時にお楽しみ下さい。

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山本謙一 「修羅走る 関ヶ原」

歴史小説が好きな人はおそらく戦国時代が最も興味ある時代だろうと思います。その中でも関ヶ原の合戦というのはあの時代の一つのクライマックスとして一番注目を集める場面ではないかと思います。えしぇ蔵もこれまでに司馬遼太郎、山岡荘八、池波正太郎などなど、たくさんの作家の作品で関ヶ原の合戦の場面を読みましたが、正直に言うとその中でも最も夢中になって読んだのがこの「修羅走る 関ヶ原」です。普通、関ヶ原の合戦のシーンは主人公の人生における一場面であったり、時代の大きな流れの中の一部分として描かれており、いわば通過点に過ぎません。わずか一日の出来事ですからそうなって当然です。ところがこの作品においては、なんと関ヶ原の合戦しか描かれていません。その前後関係は一切なし。あの日の出来事だけを描いています。それなら短い作品なのかと思いきや、これがかなりの量なのです。なぜそうなるのかというと、章ごとに主人公が変わるからです。つまり時系列に則ってあの合戦に参加した武将それぞれの立場、目線から合戦の様子を描いています。ある章ではAさんが主人公でBさんに会いに行った。次の章ではBさんが主人公でBさんの目線でAさんを見ている、という具合です。そうやって”目線”のリレーが行われていくにつれて合戦が徐々に進捗していきます。だから臨場感は抜群です。登場人物それぞれの緊張した様子がリアルに伝わってきます。実に斬新な構成に感服しました。山本謙一は「利休にたずねよ」でもそうでしたが、作品の構成におけるアイディアにおいては他を圧倒しているような気がします。こうやって一人一人に注目して読むと、時代の流れにおいて悪役など存在せず、皆必死に生きていただけなんだと学ばせてくれます。歴史の見方にまで影響を与えてくれる優れた作品ですので、歴史好きの人に限らず是非多くの方に読んで欲しいです。

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高田郁 「みをつくし料理帖」

えしぇ蔵にとってこの「みをつくし料理帖」は、小説を書くということの大変さとその道で成功している人の偉大さを思い知らされた作品でした。これぐらい徹底的に調べないとだめなんだ、深い知識の基礎がないとだめなんだ、意表をつく想像力が必要なんだ、緻密で壮大な物語を構成する力が必要なんだと思い知らされました。一つの作品に自分の全てを賭けるほどの意気込みで挑まないと、人を惹きつけるものは書けないということを教わりました。そういった意味でえしぇ蔵は作者には多大の敬意を抱いています。物語は江戸時代の若い女料理人の話です。主人公の澪は大阪に生まれ、まだ幼い頃に水害で両親を亡くし、仲良しの幼馴染とも離れてしまいますが、「天満一兆庵」の女将に助けられ、そこで奉公人として料理の道に入ります。ところが火事で店は焼失し、江戸に出した若旦那の店を頼って旦那と女将と3人で上京しますが、江戸の店は潰れて若旦那は行方不明になっていました。さらに旦那は病死し、これから女将と二人どうやって生きていこうかと途方に暮れているところから物語は本格的に展開を始めます。まさにゼロからのスタートですが、澪は「天満一兆庵」を復興するために一人立ち上がります。この作品はハルキ文庫から全10巻で出ていますが、とにかく面白くて長さは全く感じません。次々に襲ってくる試練を一つ一つ乗り越えて成長していく澪の姿にも感動しますが、一つの章ごとに一つ登場する創作料理がどれも本当においしそうで、それをめぐる物語も非常に巧みにまとめられていて、章ごとに感心してしまいます。周囲の登場人物もキャラクターが確立されていて、試練を背負いつつも元気に生きている市井の人々を実に見事に描いています。食生活を始めとして江戸時代の様々な文化を細部に至るまで再現しており、時代考証においても歴史小説の中では一際優れているのではないかと思います。1冊ごとに巻末に登場した料理のレシピがありますので料理好きの方はチャレンジしてみるとより楽しめると思います。大量の感動と知識と元気を与えてくれる名作です。男女問わずそして全ての世代の人に読んで頂きたいです。

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池波正太郎 「仕掛人・藤枝梅安」

誰しも読み始めたらあまりの面白さに他のことが何も手につかなくなるという本に出会ったことがあると思います。えしぇ蔵もこれまでにそういう本に何度も出会ってきました。その中でも特に強くひきずりこまれたのがこの作品です。仕掛人というのはお金を貰って、世の中のためにならない人を殺すことを請け負う人のことです。かつてテレビで「必殺仕掛人」、「必殺仕事人」などのドラマシリーズがありましたが、その元ネタとなった作品です。主人公の藤枝梅安は表向きは大変腕がよく評判のいい鍼医者です。しかし裏の顔はその針を使って人を殺す仕掛人です。ある事件がきっかけとなって仕掛人としての道を歩み始めた梅安ですが、常に罪悪感に苛まれつつ、せめてもの罪ほろぼしとして鍼医者として多くの人の命を救っています。この物語の面白いこと!続きが気になって、仕事も睡眠もそっちのけで読んでしまいました。吹き矢を使う彦次郎と凄腕の剣客の小杉十五郎と組んで悪い奴らを次々に倒していきます。池波正太郎の文章はテンポが速くて読みやすく、すぐにストーリーの中に捉えられてしまいます。講談社文庫から全7巻で出ていますが、おそらく誰しも最初の1冊を読めばすぐに7冊集めることになると思います。ただ、惜しいかな執筆途中で作者が亡くなりますので絶筆となっています。これが非常に残念で仕方がありません。まだまだ書き続けて欲しかったです。この作品には読者を惹きつけるもう一つの理由があります。それは食事の場面です。食通で有名だった池波正太郎ですので食事の場面の描写に非常に力が入っています。皆さんもきっと読みながらお腹が空くと思います(「梅安料理ごよみ」という作品も出ています)。さぁ皆さんも梅安の世界にはまって、7冊一気読みして下さい。

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